マレーシアにおけるX世代とY世代のスマートフォン嗜癖のクロスジェネレーション分析

  • Liu, H., Zhou, Z., Zhu, E., Huang, L., & Zhang, M. (2022). Smartphone addiction and its associated factors among freshmen medical students in China: A cross-sectional study. BMC Psychiatry, 22(1), 308. https://doi.org/10.1186/s12888-022-03957-5

背景 世界的にスマートフォンが普及する中、スマートフォン嗜癖が新たな疫病となっています。本研究は、医学部新入生におけるスマートフォン嗜癖の有病率を調査し、個人的要因、メンタルヘルス、職業的アイデンティティとの関連を探ることを目的とする。方法 この横断研究は、2020年10月10日から11月10日にかけて、中国・万南医科大学の大学1年生2,182名を対象に実施さ れたものである。この横断調査では、スマートフォン嗜癖テスト、職業的アイデンティティ、12項目の一般健康アンケートが用いられた。ピアソンの相関係数(r)を採用し、スマートフォン嗜癖とメンタルヘルス、プロフェッショナル・アイデンティティの相関を検討した。スマートフォン嗜癖に影響を与える要因を評価するために、二項ロジスティック回帰分析を行った。2,182名の学生のうち、866名(39.7%)がスマートフォン嗜癖を有すると判定された。ロジスティック回帰分析の結果、4つの要因(プロフェッショナル・アイデンティティ尺度、メンタルヘルス不良、睡眠前のスマートフォン使用、学習プレッシャーの自覚)がスマートフォン嗜癖と有意に関連することが示された。結論 この横断的研究は、中国の新入生医学生にスマートフォン嗜癖が多いことを示唆している。スマートフォン嗜癖は、調査対象となった医学部新入生に共通して見られた。調査結果は、医学部新入生のメンタルヘルスと職業的アイデンティティを高めることを目的としたプロモーションプログラムが、この集団におけるスマートフォン嗜癖を減らすのに役立つことを示唆している。