インターネットゲーム障害の治療に関する10年間の研究: スコープレビューと今後の研究の方向性

  • Dong, G.-H., Dai, J., & Potenza, M. N. (2024). Ten years of research on the treatments of internet gaming disorder: A scoping review and directions for future research. Journal of Behavioral Addictions. https://doi.org/10.1556/2006.2023.00071

背景 インターネットゲーム障害(IGD)がDSM-5のIII項に掲載されて約10年になるが、IGDの治療法の研究はまだ初期段階にある。それにもかかわらず、現在までの知見をまとめ、今後の研究の必要性について議論することが正当化される。

方法 本研究では、対照群とランダム化比較試験を用いた科学的治療研究をレビューした。さまざまな治療戦略の長所と短所をまとめ、今後の研究努力の方向性を示す研究文献のギャップを明らかにした。

結果 16の研究がレビューされた。既存の治療研究は、認知行動療法(CBT)、薬物療法、非侵襲的脳刺激(NIBS)、その他に分類される。

結論 CBTはこれまでのところIGDに対する最も広く研究されている治療戦略である。今後の研究では、IGDに特異的なCBT治療戦略を検討すべきである。薬物療法は慎重に実施すべきである。NIBSは有望であり、今後の研究では最も有効なパラメータとターゲットを探索すべきである。さらに、IGDの治療における性差についても検討すべきである。