青年期および児童期におけるインターネットゲーム行動症のリスク予測モデルの開発と内部検証

  • Hong, J., Wang, J., Qu, W., Chen, H., Song, J., Zhang, M., Zhao, Y., & Tan, S. (2022). Development and Internal Validation of a Model for Predicting Internet Gaming Disorder Risk in Adolescents and Children. Frontiers in Psychiatry, 13, 873033. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2022.873033

背景 インターネットゲーム障害の有病率は高く、その心理的、健康的、社会的影響は深刻であり、公共の緊急課題となっている。そのため、早期発見が可能で、かつ費用対効果の高い方法が求められている。

目的 中国の青年・児童におけるインターネットゲーム行動症(IGD)リスクを予測するためのノモグラムモデルを開発し、内部で検証することを目的とする。

方法 オンライン調査により,2021年6月から8月までに調査に参加した7~18歳の児童・青年780名を抽出した。最小絶対値縮小・選択演算子回帰モデルを用いて因子をフィルタリングした。多変量ロジスティック回帰分析を用いて予測モデルを確立し、ノモグラムとウェブサイトカリキュレータを生成した。受信者動作特性曲線下面積、キャリブレーションプロット、決定曲線分析を用いて、モデルの識別性、キャリブレーション、および臨床的有用性を評価した。モデルの内部的な検証には、ブートストラップ法による検証を行った。

結果 男性の性別とゲーム消費経験の2つが最も重要な予測因子であった。両モデルとも曲線下面積が0.80以上と良好な識別性を示した。校正プロットはいずれも対角線(45°)に近かった。決定曲線解析の結果、介入のための閾値確率を5~75%に設定した場合、2つのノモグラムは臨床的に有用であることが明らかになった。

結論 2つの予測モデルは、小児および青年におけるインターネットゲーム行動症スクリーニングのための信頼できるツールと思われ、臨床家が治療計画を個人化するのにも役立つ。さらに、簡略化とコストの観点からは、モデル2がより優れているように思われる。