Effects of retrieval-extinction training on internet gaming disorder
Abstract Background and aims Internet gaming disorder (IGD) leads to serious impairments in cognitive functions, and lacks of effective treatments. Cue-induced craving is a hallmark feature of this disease and is associated with addictive memory elements. Memory retrieval-extinction manipulations co…
- Zhao, Q., Zhang, Y., Wang, M., Ren, J., Chen, Y., Chen, X., Wei, Z., Sun, J., & Zhang, X. (2022). Effects of retrieval-extinction training on internet gaming disorder. Journal of Behavioral Addictions, 11(1), 49–62. https://doi.org/10.1556/2006.2022.00006
背景と目的
インターネットゲーム行動症(IGD)は、認知機能に深刻な障害をもたらすが、有効な治療法はない。この疾患の特徴として、手がかりによる渇望があり、嗜癖的な記憶要素との関連が指摘されている。記憶の検索-消滅操作は、嗜癖記憶に干渉し、嗜癖症候群を減弱させる可能性があり、IGDに対する有望な介入となる可能性がある。本研究の目的は、IGD患者において、ゲーム手がかりによる渇望と報酬処理に対する記憶想起-消却操作の効果を探索することであった。
研究方法
IGD患者49名(平均年齢20.52±1.58歳)を対象に、10分間隔の記憶想起-消滅トレーニング(R-10min-E、n=24)または6時間間隔のRET(R-6h-E、n=25)を2日間連続して実施した。RET前後、1ヶ月後、3ヶ月後のフォローアップで、手がかりによる渇望を評価した。また、報酬処理時の神経活動についても、RET前後で評価した。
結果
R-6h-E群と比較して、R-10min-E訓練後の3か月後のIGD患者のゲームへの渇望は有意に減少した(P < 0.05)。さらに、R-10min-E訓練後、IGD患者の神経活動も変化し、金銭的報酬の手がかりに対する反応の速さ(P < 0.05)や前頭葉の機能的結合の強化など、報酬処理の増強が裏付けられたが、R-6h-E訓練には効果がなかった。
考察と結論
2日間のR-10min-Eトレーニングは、インターネットゲームに対する嗜癖を軽減し、IGD者の金銭的報酬処理を回復させ、長期的な効果を維持することができた。