インターネットゲーム障害と身体的解離の体験がゲームジャンルによってどのように異なるかを調べる

  • Casale, S., Giulia Fioravanti, & Musicò, A. (2022). Investigating how internet gaming disorder and bodily dissociation experiences vary by game genres. Cognitive Processing, 23(3), 521–526. https://doi.org/10.1007/s10339-022-01087-0

本研究は、インターネットゲーム障害(IGD)と身体的解離が、最もよく利用するゲームジャンルによって異なるかどうかを調査することを目的とする。プレイヤーコミュニティで募集した高関与度オンラインプレイヤー715名(男性71.5%、平均年齢29.75±7.48歳)が、ゲームジャンル、身体解離体験、IGDを評価するアンケートに回答した。その結果、多人数参加型オンラインバトルアリーナ(MOBA)と多人数参加型オンラインロールプレイングゲームのプレイヤーは、ファーストパーソンシューティング(FPS)ゲームのプレイヤーに比べてIGDレベルが有意に高く、MOBAプレイヤーはMORPGとFPSに比べて身体的解離体験を有意に高く報告していることがわかった。しかし、身体解離に関する差異はIGDのレベルが高くなると消失し、問題児は最も頻繁に利用するゲームの種類に関わらず、高い身体解離を示すことがわかった。このことから、オンラインゲームへの高い関与は、使用するゲームの種類に関わらず、プレイヤーの身体から切り離す可能性があることが示唆さ れた。