アルコール使用障害とインターネットゲーム障害を有する若年成人の実行機能とパーソナリティの比較研究

  • Mukherjee, C., & Banerjee, U. (2022). A comparative study of executive functioning and personality of young adults with alcohol use disorder and internet gaming disorder. Mind and Society, 11(02), 90–98. https://doi.org/10.56011/mind-mri-112-202210

本研究では、アルコール使用障害(AUD)、インターネットゲーム障害(IGD)の若年成人男性と健常者の実行機能および性格に関する比較を試みた。18-32歳のアルコール使用障害、インターネットゲーム障害および健常男性(N=30)を対象に、詳細情報スケジュール、一般健康質問票(GHQ-28)、アルコール使用障害識別テスト、ゲーム嗜癖尺度、気質・性格目録およびウィスコンシンカードソーティングテストを実施した。ノンパラメトリック統計解析は、3群(AUD、IGD、Control)の平均順位を比較するために、Kruskal Wallis検定を実施した。アルコール使用障害、インターネットゲーム行動障害、コントロール群の平均順位は、WCSTにおけるミスの総数と完了したカテゴリー数に関して、IGD群が最もミスが少なく、カテゴリー数が多く、コントロール群、AUD群に続いて有意な差があることが分かった。協力性については、3群の平均順位に有意差があり、AUD群が最も低く、次いでIGD群、コントロール群であった。インターネットゲーム障害者は、アルコール行動障害者と対照群に対してWCSTの成績が良く、インターネットゲーム障害者はアルコール行動障害者と性格の次元で似ているが、気質の次元では似ていないようであった。