青年期の問題的なビデオストリーミングを特定するためにICD-11のゲーム行動症の基準を適用する。新たな臨床現象の概念化

  • Paschke, K., Napp, A.-K., & Thomasius, R. (2022). Applying ICD-11 criteria of Gaming Disorder to identify problematic video streaming in adolescents: Conceptualization of a new clinical phenomenon. Journal of Behavioral Addictions. https://doi.org/10.1556/2006.2022.00041

背景と目的
インターネットビデオストリーミング(VS)は、特にCOVID-19の流行下で、大多数の青少年の間で人気のある余暇活動になっている。成人における大量視聴のパターンに関する研究は、VSの嗜癖性を示唆している。現在までのところ、青少年は特に脆弱であると考えられるにもかかわらず、問題あるVSに関する統一された概念や標準化された評価ツールは存在しない。

評価方法
STREDIS-Aは、ICD-11のゲーム行動症の基準に基づいている。インターネット嗜癖、抑うつ・不安症状、不眠、孤独感、学業成績に関する標準的な質問紙を用い、インターネット嗜癖を頻繁に持つ10~17歳の青年とその親からなる959組の代表サンプルで検証した。項目構造は要因分析によって検討された。また、カットオフ値を推定し、潜在プロファイル分析を行った。

結果
STREDIS-Aの2因子構造は、VSの認知行動的症状と否定的結果を記述するものであった。内部整合性と基準妥当性は良好であった。また、STREDIS-Aは、青年期のVS患者を非患者と区別することができる。

考察と結論
本研究は、新しい現象の概念化に大きく貢献するものである。本研究は、臨床および研究の場において、青少年のストリーミング障害を評価する非常に最初のツールを提供する。臨床的な検証を行うことが強く望まれる。