イランにおけるペルシャ語版スマートフォン嗜癖質問票の妥当性と信頼性について

  • Shaahmadi, Z., Jouybari, T. A., Lotfi, B., Aghaei, A., & Gheshlagh, R. G. (2021). The validity and reliability of Persian version of smartphone addiction questionnaire in Iran. Substance Abuse Treatment, Prevention, and Policy, 16(1), 69. https://doi.org/10.1186/s13011-021-00407-5

背景
スマートフォン嗜癖は、世界各国から注目されているテクノロジー嗜癖の一つである。イランでは、さまざまなグループの携帯電話嗜癖について多くの研究が行われている。特にスマートフォン嗜癖を測定するためのネイティブな尺度が必要である。そこで本研究では、スマートフォン嗜癖質問票をイラン(ペルシャ語)にローカライズすることを目的とした。

実施方法
ペルシャ語版スマートフォン嗜癖尺度(SAS)の妥当性と信頼性を評価するために、まず標準的な逆翻訳法に基づいて質問紙を提供した。次に、翻訳された質問紙について、内容妥当性比率(CVR)、内容妥当性指数(CVI)、顔面妥当性を評価した。その後、必要な修正を加えた質問票を地域住民に配布し、質問項目のグループ化について確認的因子分析を用いて検討した。最後に、テスト・レテスト法により質問票の信頼性を検討した。

結果
すべての質問項目について、CVRとCVIの値は許容範囲内であった。また、SASオリジナル版のTwitterとFacebookというタイトルの質問の一部のみが、専門家の意見により、Instagramとtelegramに変更された。質問票の内部整合性と同時検証性は、Cronbachのα値0.951によって確認された。また、質問票を2回受け取った被験者の回答間の平均相関係数は0.946(0.938-0.954)であった。なお、下位尺度のグループ分けは、確認的因子分析で得られた適合度(CMIN/DFが5以上、RMSEAが約0.07など)が許容できないため、オリジナルのSAS版から変更された。

結論
この結果から、イラン版携帯電話嗜癖質問票は、ペルシャ語話者のスマートフォン嗜癖の程度を判定するための有効なツールとして、最小限の修正で使用できることが示された。