スマートフォン嗜癖、社会不安、自尊心の相関の評価。横断的研究

  • Suresh, A., Sudhan, S., Mohan, P., & Ramalingam, A. T. (2021). Impact of Smartphone Addiction on Neck Pain and Disability in University Students. JOURNAL OF CLINICAL AND DIAGNOSTIC RESEARCH. https://doi.org/10.7860/JCDR/2021/49339.15029

背景 スマートフォンやインターネット嗜癖に関する研究は急速に増加しており、その臨床的・社会的意義が指摘されています。本研究は、スマートフォン嗜癖と自尊心、社会不安との関係の可能性を探ることを目的とした。材料と方法 本研究には、18歳から28歳までの大学進学を目指す若年成人464名[男性=175名(37.71%)、女性=289名(62.3%)]が参加した。調査参加者には、”スマートフォン嗜癖尺度”、”ローゼンバーグの自尊心尺度”、”交流不安尺度 “の3種類の質問紙を持つアンケートに回答してもらった。また、本研究では、スマートフォン嗜癖に関する性差と年齢差に着目している。研究変数間の関係の有意性を検証するために、カール・ピアソンの相関係数と対応のないt検定を使用した。年齢、ローゼンバーグの自尊心尺度、相互作用不安尺度を用いて、スマートフォン嗜癖を予測するために回帰分析を行った。結果 スマートフォン嗜癖尺度(SAS)の平均総得点は、女性に比べて男性で高かった(P = 0.01)。RSE総スコアとIAS総スコアには、男女間で有意な差は認められなかった(P>0.05)。SAS合計点、RSE合計点、IAS合計点、年齢(単位:歳)の間に有意な相関が認められた(P < 0.05)。年齢、RSE合計、IAS合計を独立変数とした回帰分析により、SAS合計スコアを予測したところ、年齢、RSE合計、IAS合計の係数は、年齢、RSE合計、IAS合計の係数は、年齢、RSE合計、IAS合計の係数を上回った。年齢とRSE合計得点の係数は有意であり(P < 0.01) 、IAS合計得点は有意ではなかった(P > 0.05)。結論 男性は女性に比べてスマートフォン嗜癖が強いと報告された。社会不安とスマートフォン嗜癖の間に正の相関が観察された。自尊心とスマートフォン嗜癖の間に負の相関が見られ、自尊心が低いほどスマートフォン嗜癖が高くなることが示唆された。年齢とスマートフォン嗜癖スコア、社会不安スコアは負の相関を示したが、年齢は自尊心と正の相関を示した。