スマートフォン嗜癖と生活満足度。睡眠の質と自己健康度の媒介効果

  • Cao, J., Lim, Y., & Kodama, K. (2021). Smartphone Addiction and Life Satisfaction: Mediating Effects of Sleep Quality and Self-Health. Global Journal of Health Science, 13(3), 8. https://doi.org/10.5539/gjhs.v13n3p8

スマートフォンの普及が進むにつれ、スマートフォン嗜癖を持つ人も増えている。スマートフォン嗜癖に伴う様々な問題が生活満足度に悪影響を及ぼすことは多くの研究で指摘されているが、この結果は絶対的なものではない。本研究では、日本の大学の中国人卒業生114名を対象に調査を行い、スマートフォン嗜癖と生活満足度の関係に対する睡眠の質と自己健康度の媒介効果について分析を行った。 その結果、スマートフォン嗜癖は、睡眠の質と自己健康を通じて直接的にも間接的にも生活満足度に影響を与えないことが示された。この知見は、先行研究とは異なるものであった。また、スマートフォン嗜癖は睡眠の質に直接影響すること、スマートフォン嗜癖は睡眠の質を介して直接的・間接的に自己健康に影響することが示された。この知見から、スマートフォンの過剰利用への介入は、人々の体力を向上させる有効な手段であると考えている。