コンテンツ利用のタイプがスマートフォン嗜癖と学業成績に与える影響。調整項としての身体活動

  • Abbasi, G. A., Jagaveeran, M., Goh, Y.-N., & Tariq, B. (2021). The impact of type of content use on smartphone addiction and academic performance: Physical activity as moderator. Technology in Society, 64, 101521. https://doi.org/10.1016/j.techsoc.2020.101521

スマートフォン嗜癖とその学業成績への悪影響は、学者と実務家の双方から注目されている。本研究の要旨は、身体活動を潜在的な調整因子として考慮し、コンテンツの利用形態がスマートフォン嗜癖と学業成績に与える影響を探ることである。データは250人の大学生から集められ、部分最小二乗構造方程式モデリング法を用いて統計的に分析された。その結果、エンターテインメント、SNS、ゲーム関連の利用は、スマートフォン嗜癖にプラスの影響を与えることがわかった。勉強関連の利用は学業成績にプラスの影響を与えるが、ゲーム関連の利用はマイナスの影響を与える。さらに、身体活動は、ゲーム関連の利用が学業成績に与える影響をマイナスに調整する。この結果は、予防要因として身体活動を導入することでスマートフォン嗜癖に関する文献を拡張し、政策立案者や保護者が若年成人の身体活動を育成・促進することの重要性を理解する上で有用であると考えられる。