スマートフォン嗜癖の潜在的クラスとネガティブ感情の関係

  • Yue, H., Zhang, X., Sun, J., Liu, M., Li, C., & Bao, H. (2021). The relationships between negative emotions and latent classes of smartphone addiction. PLOS ONE, 16(3), e0248555. https://doi.org/10.1371/journal.pone.0248555

ネガティブな感情とスマートフォン嗜癖の関係については、文献を通じて検証されている。しかし、ほとんどの研究が変数中心のアプローチを適用していた。スマートフォン中毒の重症度の異質性については、ネガティブな感情の変数との関連について検討されていない。本研究の目的は、スマートフォン嗜癖の潜在クラスを探索し、うつ病、社会不安、退屈とこれらのサブグループとの関係を分析することである。スマートフォン嗜癖尺度(SAS-SV)および3つのネガティブ感情尺度を採用し、大学生539名を対象に調査を実施した。Mplus8.3ソフトウェアを適用し、スマートフォン嗜癖の症状評価に基づく潜在クラス分析(LCA)を行った。ANOVAと多項ロジスティック回帰を用いて、これらの潜在的カテゴリー間の差異と、これらのサブグループとネガティブ感情変数の関連を探った。その結果、ネガティブ感情変数は、スマートフォン嗜癖と有意な相関があることが示された。スマートフォン嗜癖尺度のスコアに基づいて、スマートフォン利用者は、低リスククラス、中リスククラス、高リスククラスの3つの潜在的クラスに分類された。女性の方が高リスククラスに分類される傾向があった。うつ病と退屈の重症度は潜在的なクラスのメンバーを効果的に予測することができたが、社会不安は高リスクのクラスでこれを行うことができなかった。