COVID-19パンデミック時の中国の児童・青少年におけるスマートフォン嗜癖のリスク要因を探るためのデシジョンツリーモデルに基づいて

  • Duan, L., He, J., Li, M., Dai, J., Zhou, Y., Lai, F., & Zhu, G. (2021). Based on a Decision Tree Model for Exploring the Risk Factors of Smartphone Addiction Among Children and Adolescents in China During the COVID-19 Pandemic. Frontiers in Psychiatry, 12, 652356. https://doi.org/10.3389/fpsyt.2021.652356

背景 スマートフォン嗜癖は、過去数十年の間に子供や青少年の間で大きな懸念として浮上し、COVID-19の発生によって高まり、彼らの心身の健康に脅威を与えている可能性がある。そこで我々は、中国本土で大規模なサンプル調査を行い、認識されていないスマートフォン嗜癖のスクリーニングツールとしての決定木モデルを開発することを目的とした。

方法 中国本土の児童・青少年のスマートフォン嗜癖を横断的に調査したデータ(n=3,615)を用い、ロジスティック回帰、可視化ノモグラム、決定木分析を用いて、スマートフォン嗜癖のモデルを構築した。

結果 スマートフォン嗜癖は、3,615人中849人(23.5%)に認められた。ロジスティック回帰、ノモグラム、決定木分析の結果、児童・青年のスマートフォン嗜癖の予測モデルには、インターネット中毒、流行中のスマートフォン利用時間、臨床不安症状のレベル、身体的損傷の恐怖、性別が用いられた。ロジスティック回帰の最終調整モデルのC指標は0.804であった。スマートフォン嗜癖を検出するための決定木の分類精度,感度,特異度,陽性予測値,陰性予測値,AUC面積は,それぞれ87.3,71.4,92.1,73.5,91.4,0.884であった。

結論 小児・思春期におけるスマートフォン嗜癖の発生率は、流行期に顕著であることが分かった。決定木モデルは、彼らのスマートフォン嗜癖をスクリーニングするために使用することができる。5つの危険因子の発見は、研究者や親が迅速かつ容易にスマートフォン嗜癖のリスクを評価するのに役立つだろう。