青年期におけるスマートフォン嗜癖と不安の関連性-横断的研究

  • Kim, K., Yee, J., Chung, J. E., Kim, H. J., Han, J. M., Kim, J. H., Lee, K. E., & Gwak, H. S. (2021). Smartphone Addiction and Anxiety in Adolescents – A Cross-sectional Study. American Journal of Health Behavior, 45(5), 895–901. https://doi.org/10.5993/AJHB.45.5.9

目的 スマートフォンの使い過ぎは、身体的、社会的、心理的な幸福感に影響を与える。しかし、スマートフォン嗜癖と不安障害に関する研究は乏しい。そこで、本研究の目的は、韓国の青少年における不安とスマートフォン嗜癖リスクの関連性を調査することである。方法 本研究では、横断的調査法を用いた。不安症状の評価にはRevised Children’s Manifest Anxiety Scaleを用い、スマートフォン嗜癖の高リスク・リスクの度合いを評価するためにKorean Smartphone Addiction Proneness Scaleの指標を用いた。結果 男子771名、女子962名を含む1733名の青年を対象に分析を行った。スマートフォン嗜癖の高リスク群またはアットリスク群は20.1%であった(p<0.0001)。不安尺度の総スコア、および生理的不安、過敏性、社会的嗜癖のカテゴリーは、スマートフォン中毒のリスクレベル間で統計的に異なっていた(すべてps < 0.0001)。多変量解析の結果、自己報告による健康レベルの低さ、スマートフォン嗜癖の高リスク、親しい友人が少ない、カフェイン飲料の摂取、女性性、アルコール使用は、不安の大きさと関連していた。結論 スマートフォン嗜癖の管理は、適切な心理的健康のために不可欠であると思われる。社会的なレベルでスマートフォン嗜癖を予防する方法の開発が急務である。