スマートフォン嗜癖、ソーシャルサポート、サイバー犯罪被害。離散的な生存と成長の混合モデル

  • Herrero, J., Torres, A., Vivas, P., & Urueña, A. (2021). Smartphone Addiction, Social Support, and Cybercrime Victimization: A Discrete Survival and Growth Mixture Model. Psychosocial Intervention, 31(1), 59–66. https://doi.org/10.5093/pi2022a3

ここ数十年、犯罪学的な理論では、潜在的な被害者の脆弱性を特定し、その被害状況を説明することが試みられてきた。しかし、サイバー犯罪の被害を説明する場合、技術的なデバイスに関連する脆弱性に対する嗜癖が果たす重要な役割は見落とされがちであった。本論文では、スマートフォン利用者716人を3年間追跡調査した全国代表サンプルにおいて、スマートフォン嗜癖、ソーシャルサポート、サイバー犯罪被害との関連性を実証的に検討した。離散生存・成長混合モデルの結果、3年間でスマートフォン嗜癖が減少し、ソーシャルサポートが増加したユーザーにおいて、サイバー詐欺の被害に遭う確率が低くなることが示唆された。これらの結果から、サイバー犯罪被害に関する研究において、これらの技術的デバイスの規制緩和がもたらす心理社会的な影響に特に重点を置いた新しい道を提案することができる。