教室からコントローラーへ:学校閉鎖が子どもたちのビデオゲーム習慣をどう形成したか

  • Abed Alah, M., Abdeen, S., Bougmiza, I., & Selim, N. (2024). From classrooms to controllers: How school closures shaped children’s video gaming habits. Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology. https://doi.org/10.1007/s00127-024-02635-z

研究の目的
本研究の目的は、COVID-19に関連した学校閉鎖がカタールの公立学校の生徒のスクリーンタイムとビデオゲーム習慣に与える影響を評価し、その中でのインターネット・ゲーム障害(IGD)の有病率を調査することである。

調査方法
2022年6月から8月までの2ヵ月間にわたる横断的アプローチを採用した。カタールの全国電子カルテシステムから8~15歳の生徒を無作為抽出した。データ収集のために保護者との電話インタビューを実施した。IGDの評価にはParental Internet Gaming Disorder Scale(PIGDS)を用いた。

結果
428人の保護者のうち、257人(60%)が休校中に子どもがビデオゲームに夢中になっていることを確認した。参加者の平均年齢は11歳で、女性92名(35.8%)、男性165名(64.2%)であった。国籍は、駐在員が62.6%、カタール人が37.4%であった。1週間の平均スクリーン使用時間は、閉所中の19.7±10.1時間から31.9±12.6時間に有意に増加した(p < 0.001)。ビデオゲーム時間は週8.6±8.6時間から13.0±12.4時間に増加した(p<0.001)。IGDの有病率は8.6%(95%信頼区間5.4-12.7)であった。男子学生、海外駐在員、ビデオゲーム時間の増加が報告された者は、女子学生や現地の学生よりもIGDを発症する可能性が高かった。

結論
ビデオゲームの増加とIGDの間に観察された関連は、潜在的なリスクに対処し、この集団におけるより健康的なデジタル習慣を促進するための重点的な介入の必要性を強調している。