ソーシャルメディア嗜癖とインターネット・ゲーム障害が睡眠の質に与える影響: 系列媒介分析.

Krishnan, A., & Chew, P. K. H. (2024). Impact of Social Media Addiction and Internet Gaming Disorder on Sleep Quality: Serial Mediation Analyses. Psychiatric Quarterly. https://doi.org/10.1007/s11126-024-10068-9

睡眠の質の低下は、ソーシャルメディア嗜癖(SMA)やインターネット・ゲーム障害(IGD)の結果として懸念され、蔓延している。SMAとIGDがどのように睡眠の質の低下につながるかを検証する研究が不足しているため、本研究では、衝動制御と就寝時間の先延ばしを通じて、SMAと睡眠の質、およびIGDと睡眠の質の関係を理解することを目的とした。本研究では、SMAとIGDのレベルが高いほど、衝動制御のレベルが低いことが予測され、その結果、就寝時間の先延ばしのレベルが高くなり、睡眠の質が低下するという仮説を検証した。18~53歳の参加者221名(女性63.3%、男性34.4%、言いたくない2.3%)を対象に、系列媒介分析を行った(M=23.64、SD=5.72)。参加者は、ソーシャルメディア嗜癖、インターネット・ゲーム障害、衝動制御因子、就寝時間の先延ばし、睡眠の質を評価する質問票に回答した。SMAと睡眠の質の関係、およびIGDと睡眠の質の関係において、衝動制御と就寝時間の先延ばしの完全な系列媒介が認められ、仮説の裏付けとなった。この知見は、睡眠の質を改善するために、衝動制御の問題を対象とし、就寝時間の先延ばしを減らす戦略を開発し、実施するために必要な知識を提供するものである。