インターネットゲーム行動症における個人の生活経験と対処戦略: ウガンダの高等教育環境における質的研究

  • Nalwoga, V., Kizito, S., Kigongo, E., Atwine, P., & Kabunga, A. (2024). The Lived Experiences of Individuals and Coping Strategies in the Context of Internet Gaming Disorder: A Qualitative Study Within Higher Education Setting in Uganda. Neuropsychiatric Disease and Treatment, Volume 20, 823–834. https://doi.org/10.2147/NDT.S454304

 

背景 インターネットゲーム行動症(IGD)は、診断と統計マニュアル(DSM-5)および国際疾病分類(ICD-11)の双方において精神障害として認められており、身体的、社会的、精神的な幸福に重大な脅威をもたらす。本研究は、IGDと闘っている個人の経験を掘り下げることを目的とする。
方法と材料 本研究は解釈的現象学を採用し、マケレレ大学の大学院生10名にインタビューを行った。参加者は、2023年5月から7月にかけて行われたインタビューでデータが飽和するまで、意図的にサンプリングされた。インタビューガイドによってデータ収集が促進され(補足ファイル1)、直感と想像力を駆使したデータ解釈のために主題分析が手作業で適用された。
結果 その結果、参加者の大半が幼少期にゲームを始め、オフラインゲームから始めていることが明らかになった。IGDの主な誘因として、ガジェットやゲームへの接触、アイドルタイム、ストレスが浮上した。参加者は、睡眠障害、対人関係の悪化、仕事のパフォーマンスの低下、不健康な食習慣、学業上の課題、お金と時間の浪費などを経験していると報告した。本研究では、ゲーム行動を軽減するために、データの購入を控える、友人にサポートを求める、ゲームアプリをアンインストールする、といった参加者が採用した戦略も確認されたが、再発はよく見られた。
結論 本研究は、ゲームへの早期開始という世界的なパターンを浮き彫りにし、早期介入と予防措置の必要性を強調している。インターネットゲームの動機づけには、ゲームプラットフォームへの容易なアクセスや手頃な価格、怠惰、ストレスなどの要因が重要な役割を果たし、調査対象者における有病率の高さに寄与している。この研究により、IGDが学生に及ぼす悪影響が強調され、学業成績、対人関係、職務遂行能力に影響を及ぼすことが明らかになった。注目すべきは、データアクセスの制御、社会的支援の要請、ゲームのアンインストールなど、実践的な対処戦略を通じて、IGDに対処する主体性を参加者が示していることである。これらの対処メカニズムは、IGDへの対処の複雑な性質に関する貴重な洞察を提供し、ウガンダの高等教育環境において的を絞った介入策や支援システムを開発するための基礎となる。