秩序なきゲーム:ユーザーとアバターの絆とセクシュアル・マイノリティの地位との相互作用

  • Eddy, S., Loriente, B., Burleigh, T. L., Poulus, D., & Stavropoulos, V. (2024). Disordered gaming: The interplay between user-avatar bond and sexual minority status. Psychology & Sexuality, 1–17. https://doi.org/10.1080/19419899.2024.2343937
概要
オンラインゲーマーは、ゲーム内のアバターを通じて仮想的に自分自身を表現し、つながりや自己表現の機会を提供している。先行研究は、ユーザーとアバターの絆(UAB)の側面と、より集中的なゲーム参加との関連を示している。しかし、性的マイノリティ(LGBTIQ+)などの個人差によって体験が異なる可能性があり、さらなる調査が必要である。そこで本研究では、性的指向に関連するアバターとの関わりやゲーム体験における潜在的な相違を明らかにするために、異性愛者と非異性愛者でUABプロファイルが異なるかどうかを調べた。本研究は、オーストラリアのコミュニティサンプル488人(女性48.2%、異性愛者73.3%、Mage=31.6歳)を対象とした。オンライン調査により、人口統計学的特徴、ユーザーとアバターの絆(UAB)、ゲーム障害-これは6ヵ月後に追加測定された(n=270)-を評価した。潜在プロファイル分析の結果、4つのUABプロファイルの存在が明らかになった: Compensated、Differentiated、Identified、Moderate gamersである。UABプロファイルと性的指向の間には関連はなかった。性的指向、UABプロファイル、乱れたゲーム行動の間に相互作用は観察されなかった。しかし、分化型ゲーマー(UABとのつながりが弱いことが特徴)は、横断的にも縦断的にも、無秩序なゲームスコアが有意に低かった。この結果は、異性愛者と非異性愛者であるゲーマーが自分のゲームアバターとどのようにつながるかにおける差異を浮き彫りにし、断定的でステレオタイプな仮定に注意を促している。