インターネットゲーム障害とアルコール使用障害の特徴を分類するためのマルチモーダルベースの機械学習アプローチ: センサーレベルおよびソースレベルの安静時脳波活動および神経心理学的研究。

  • Lee, J.-Y., Song, M. S., Yoo, S. Y., Jang, J. H., Lee, D., Jung, Y.-C., Ahn, W.-Y., & Choi, J.-S. (2024). Multimodal-based machine learning approach to classify features of internet gaming disorder and alcohol use disorder: A sensor-level and source-level resting-state electroencephalography activity and neuropsychological study. Comprehensive Psychiatry, 130, 152460. https://doi.org/10.1016/j.comppsych.2024.152460

目的
嗜癖は近年、物質使用障害(SUD)と行動嗜癖(BA)に分類されているが、BAの概念についてはまだ議論の余地がある。そのため、BAのメカニズムをSUDと同等に理解するためには、さらなる神経科学的研究が必要である。本研究では、機械学習(ML)アルゴリズムを用い、インターネットゲーム障害(IGD)とアルコール使用障害(AUD)を有する人の嗜癖の神経心理学的側面と神経生理学的側面を調査した。

方法
L1ノルムサポートベクターマシン、ランダムフォレスト、L1ノルムロジスティック回帰(LR)を含むMLアルゴリズムを用いて、IGD患者とAUD患者、IGD患者と健常対照者(HC)、AUD患者とHCを区別するための3つのモデルを開発した。モデル学習には、センサーレベルおよび音源レベルの特徴を組み合わせたユニモーダル脳波(EEG)特徴セット、性別、年齢、抑うつ、不安、衝動性、一般認知機能を含むユニモーダル神経心理学的特徴(NF)セット、およびマルチモーダル(EEG+NF)特徴セットの3つの異なる特徴セットを用いた。

結果
IGDとAUDの分類に使用されたマルチモーダル特徴セットを用いたLRモデルは、他のモデルを上回った(精度:0.712)。このモデルによって選択された重要な特徴は、IGD群では右半球内領域間のデルタおよびベータ信号源結合が異なっていたこと、およびセンサーレベルの脳波活動が明瞭であったことを強調した。NFの中では、性別と年齢が、良好なモデル性能のための重要な特徴であった。

結論
ML技術を用いて、IGD(BA)とAUD(SUD)の神経生理学的・神経心理学的類似点と相違点を示した。