ビデオゲームとゲーム行動症に関する研究におけるQualtricsパネルデータの有効性。

  • Belliveau, J., Soucy, K. I., & Yakovenko, I. (2022). The validity of qualtrics panel data for research on video gaming and gaming disorder. Experimental and Clinical Psychopharmacology, 30(4), 424–431. https://doi.org/10.1037/pha0000575

クラウドソーシングサンプルは、特に心理学や嗜癖行動の研究において人気が高まっている。この傾向は、行動嗜癖や物質嗜癖の研究にパネルサンプルを使用することに大きな関心を持たせる結果となった。新しいパネルプラットフォームの1つであるQualtricsは、Qualtricsが作成したデータの嗜癖行動に対する妥当性を検証する研究がないにもかかわらず、近年、利用が増加している。本研究の目的は、最近分類された行動嗜癖であるビデオゲームについて、Qualtricsで取得したデータの妥当性を評価することであった。評価では、Qualtricsパネルデータの一般化可能性を評価するために、Qualtricsで募集したビデオゲーマーサンプル(n=586)と、従来のコミュニティサンプル(n=108)および学生サンプル(n=217)を人口統計学およびゲーム行動症の研究者に関連する主要成果(平均プレイ時間、ゲーム頻度、ゲーム障害リスクスコア)について比較しました。その結果、Qualtricsサンプルは、従来から募集していたコミュニティサンプルと同等だったが、ゲーム頻度(p<.001)およびゲーム行動症のリスク(p<.001)については学生サンプルと異なることが明らかになった。また、Qualtricsサンプルは、学生サンプルと比較して平均ゲーム時間が長く(p = 0.01)、3つの募集元で人口統計学に若干の違いがあった。この結果から、Qualtricsは、ビデオゲーム行動とゲーム障害を調査する研究において、より広い北米のコミュニティで一般化できる便利なパネル募集の方法を提供する可能性があることが示唆さ れた。