台湾の高校生におけるスマートフォン嗜癖、親子関係、孤独感、自己効力感との関連性

  • Cheng, Y.-C., Yang, T.-A., & Lee, J.-C. (2021). The Relationship between Smartphone Addiction, Parent–Child Relationship, Loneliness and Self-Efficacy among Senior High School Students in Taiwan. Sustainability, 13(16), 9475. https://doi.org/10.3390/su13169475

本研究は、計画的行動理論(TPB)と社会的認知理論(SCT)に基づいて、高校生のスマートフォン嗜癖と親子関係、孤独感、自己効力感の関連性を探るものである。台湾の高等学校32校の生徒2172名(女子1205名、男子966名、平均年齢16.58歳、SD=0.78)を対象に調査を実施した。本研究の仮説を検証するために、SPSS PROCESS-macroのモデル14を用いて、中庸媒介分析を実施した。その結果、親子関係はスマートフォン嗜癖と孤独感の両方に負の関係があり、親子関係とスマートフォン嗜癖の関連性を媒介することがわかった。また、自己効力感がスマートフォン嗜癖に関連する孤独感の程度を緩和することも明らかになった。具体的には、親子関係が改善されると孤独感が緩和され、それに伴いスマートフォン嗜癖も緩和される。また、自己効力感の向上は、嗜癖の程度を緩和する可能性があることがわかった。最後に、本研究は、これらの知見に基づき、保護者、教育機関、その他教育分野の政策立案者に示唆を与えました。スマートフォン嗜癖の予防策や今後の調査への提言も示されている。