フィリピンの高校生における低・平均・高認識学力レベルにおける個人プロファイル、家庭環境、スマートフォン利用パターン、ノモフォビア、スマートフォン嗜癖の変化

  • Buctot, D. B., Kim, N., & Kim, S.-H. (2021). Personal Profiles, Family Environment, Patterns of Smartphone Use, Nomophobia, and Smartphone Addiction across Low, Average, and High Perceived Academic Performance Levels among High School Students in the Philippines. International Journal of Environmental Research and Public Health, 18(10), 5219. https://doi.org/10.3390/ijerph18105219

(1) 背景 青少年における問題のあるスマートフォンの使用は、親や教育者の間で大きな関心事となっている。本研究は、低・平均・高の知覚的学力( perceived academic performance : PAP)の関連因子とその予測因子を明らかにすることを目的とした。(2)方法 3374人のフィリピン人高校生を対象に、Googleフォームによるオンライン調査により、記述分析および比較分析を行った。(3)結果 年齢、学年、父親の学歴、週末の毎日の利用時間、平日の利用頻度、利用目的、ノモフォビア(NMP)、スマートフォン嗜癖(SA)は低いPAPと有意に関連し、週末の利用頻度とインターネットアクセスの種類は高いPAPと有意な関連を持つことが分かりました。性別は、低PAP、平均PAP、高PAPの有意な予測因子であった。父親の学歴とSAも、低PAPと平均PAPの両方で有意な予測因子であった。(4)結論 本研究では、個人プロファイル、家庭環境、スマートフォンの使用パターン、NMP、SAがフィリピンの高校生のPAPに大きな影響を与えるという有意な関連性が示された。このことは、SAが生徒の学業成績に及ぼす悪影響に対する意識を高めるために、家庭や学校環境において、スマートフォン利用に関する適切なガイドラインを提供する必要があることを示唆している。