喫煙かスマートフォン嗜癖か?ユースクラスターにおける喫煙関連動機の媒介因としての役割

  • Piko, B. F., Kiss, H., & Wills, T. A. (2021). Smoking or Smartphone Addiction? The Role of Smoking-Related Motivations as Mediators in Youth Clusters. International Journal of Mental Health and Addiction. https://doi.org/10.1007/s11469-021-00588-x

現在、嗜癖研究において、行動嗜癖(スマートフォンやインターネットなど)と化学嗜癖(喫煙や飲酒など)の関連性が議論されています。本研究では、喫煙の動機との相関を媒介因子として検討することで、喫煙とスマートフォン嗜癖の関連性を調査しました。参加者は、高校生と大学生(N=295、15歳~30歳)である。クラスター分析を用いて、4つのクラスターを同定した。クラスター1では、喫煙、スマートフォン嗜癖のいずれにも影響を受けにくいことがわかった。クラスター2では、喫煙頻度が高いが、これらの若者はスマートフォン使用に対する嗜癖がなかった。クラスター3は、スマートフォン嗜癖の感受性は高いが、喫煙動機が低く、喫煙頻度も低いという特徴を持っていた。クラスター4では、スマートフォン嗜癖が高い喫煙率と一緒に発生していた。高校生と大学生では、異なるクラスタ分類が見られた。これらの結果から、若者の嗜癖への感受性は、動機の影響を受けている可能性があると結論づけられる。