コロナウイルスDisease-19パンデミック時のウダヤナ大学医学部2020年度入学生におけるスマートフォン嗜癖と不眠症発症の関連性

  • Indrakusuma, A. A. B. P., Sayoga, I. M. A., Surya, S. C., Indrayani, A. W., & Artini, I. G. A. (2021). The Association between Smartphone Addiction and Insomnia Incidence in Students of the Faculty of Medicine Udayana University Batch of 2020 during the Coronavirus Disease-19 Pandemic. Open Access Macedonian Journal of Medical Sciences, 9(B), 1207–1214. https://doi.org/10.3889/oamjms.2021.7064

概要
背景:コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにおいて、様々な目的でスマートフォンを使用することが増えており、これがスマートフォン嗜癖を助長している。また、パンデミック期には不眠症の発症率も増加している。

目的:本研究は、特にウダヤナ大学医学部の学生を対象に、スマートフォン嗜癖と不眠症の発生率との関連性を見出すために実施された。

方法:本研究は、スマートフォン嗜癖尺度(Smartphone Addiction Scale-Short Version)、不眠症重症度指数の2つの主要質問票を用いた横断法による記述分析研究である。アンケートはGoogleフォームを使用して配布し、SPSSバージョン25を使用して収集・分析した。

結果:本研究の対象基準を満たした研究回答者は、全体で364名にのぼった。その結果、スマートフォン嗜癖が高いと回答した人は212人(58.24%)、低いと回答した人は152人(41.76%)であることがわかりました。また、不眠症の経験者は、「軽度」が187人(51.37%)、「中等度」が87人(23.9%)、「高度」が13人(3.57%)、「不眠症はない」が77人(21.15%)となりました。データ分析の結果、スマートフォン嗜癖は不眠症の発生率と弱い正の相関(r=0.162)を持ち、有意な関係(p=0.002)であることが分かった。

結論:回答者の大多数がスマートフォン嗜癖が高く、軽度の不眠症であることがわかった。また、スマートフォンの嗜癖が高いほど、重度の不眠症に悩まされていることが示唆された。