アイデンティティ機能の予測における小学生のスマートフォン嗜癖

  • Ministry of National Education, Abdulhamit Incioglu Secondary School, Mardin, Turkey, & Kaya, B. (2021). School Students’ Smartphone Addiction in Predicting the Identity Function. ADDICTA: The Turkish Journal on Addictions, 8(2), 139–145. https://doi.org/10.5152/ADDICTA.2021.21037

本研究は、スマートフォン嗜癖とアイデンティティ機能の関係におけるアレキシサイミアレベルの媒介的役割を検討することを目的とする。研究対象者は、イスタンブールの4地区のアナトリア高校に通う学生で、単純無作為抽出法により抽出された460名である。本研究では、スマートフォン嗜癖尺度-短編版、アイデンティティ機能尺度、トロント・アレキシサイミア尺度、個人情報用紙を用いた。研究の媒介分析の検証には、構造方程式モデル(SEM)とブートストラップが活用された。分析の結果、高校生のスマートフォン嗜癖はアイデンティティ機能(β = – 0.37; p < .01)を否定的に予測したが、アレキシサイミア度(β = 0.43; p < .01)を肯定的に予測することが明らかとなった。また、高校生のアレキシサイミア度はアイデンティティ機能を否定的に予測することが明らかになった(β = – 0.43; p < 0.01)。最後に、高校生のアレキシサイミア水準は、スマートフォン嗜癖を媒介としてアイデンティティ機能を予測することが結論付けられた(β = – 0.19; p < 0.01)。また、モデルの適合値も許容範囲内であることがわかった( χ 2 / df = 2.12, p < .0.1, RMSA = 0.05, SRMR = 0.05, GFI = 0.91, CFI = 0.94, TLI = 0.93 )。

参考

アイデンティティの発達的社会心理学 文脈の中の人物を理解する

このエッセイは、アイデンティティ形成の社会化に焦点を当てたものである。それは、アイデンティティの発達的社会心理学に関する理論を提供するものである。一連の命題は、思春期のアイデンティティ形成に関する著者の読書、研究、文化的観察、臨床経験から導き出されたものである。本論文は、社会化の過程、自己の性質、成長と発達の過程、文脈の中の人間、そしてアイデンティティに対するマクロ環境とミクロ環境の影響との関連について述べている。この理論的命題は、思春期や青年期におけるアイデンティティ形成の研究において、その潜在的な発見的有用性を提供するものである。