中東諸国におけるCOVID-19感染への不安、およびスマートフォン嗜癖や人口動態変数との関連性

  • Al. Qudah, M. F., Albursan, I. S., Hammad, H. I., Alzoubi, A. M., Bakhiet, S. F., Almanie, A. M., Alenizi, S. S., Aljomaa, S. S., & Al-Khadher, M. M. (2021). Anxiety about COVID-19 Infection, and Its Relation to Smartphone Addiction and Demographic Variables in Middle Eastern Countries. International Journal of Environmental Research and Public Health, 18(21), 11016. https://doi.org/10.3390/ijerph182111016

本研究では、中東のいくつかの国において、COVID-19感染に対する不安の程度と頻度、および国、性別、職場、社会的地位によるこの不安の差異を調査した。また、スマートフォン嗜癖におけるCOVID-19感染への不安、1日のスマートフォン利用時間、年齢の予測力を明らかにすることも目的の一つであった。参加者はヨルダン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、エジプト出身の男女651名。参加者の年齢は18歳から73歳(M 33.36, SD = 10.69)であった。COVID-19感染に対する不安を調べるために、著者らが開発した質問票を使用した。さらに、イタリア語のスマートフォン嗜癖目録を本研究の目的のために翻訳、適応、検証した上で使用した。その結果,COVID-19感染に対する不安が高い人の割合は10.3%、平均的な人の割合は37.3%、低い人の割合は52.4%であり、COVID-19感染に対する不安が高い人の割合は10.3%、平均的な人の割合は37.3%、低い人の割合は52.4%であった。4カ国のCOVID-19感染に対する不安の平均点は平均的であった.エジプト(M=2.655)、サウジアラビア(M=2.458)、アラブ首長国連邦(M=2.413)、ヨルダン(M=2.336)であった。COVID-19感染に対する不安はエジプトとヨルダンの間で有意差が認められ,エジプトが有利であった.性別では、ヨルダンとエジプトで女性に、首長国で男性に有意な差がみられた。職場や社会的地位については、有意な差は見られなかった。また、COVID-19感染への不安、1日のスマートフォン利用時間、年齢とスマートフォン嗜癖の間には、一方では有意な正の関係があることが明らかになった。スマートフォン嗜癖の最も強い予測因子はCOVID-19感染に対する不安であり、次いで1日の利用時間であった。年齢はスマートフォン嗜癖の予測に大きく寄与していない。本研究結果は、COVID-19感染に対する不安の心理的健康および認知的側面と、スマートフォン嗜癖との関連に光を当てたものである。