スマートフォン嗜癖の有病率とサブヘルス・不眠症への影響:医学生を対象とした横断的研究

  • Liu, H., Zhou, Z., Huang, L., Zhu, E., Yu, L., & Zhang, M. (2022). Prevalence of smartphone addiction and its effects on subhealth and insomnia: A cross-sectional study among medical students. BMC Psychiatry, 22(1), 305. https://doi.org/10.1186/s12888-022-03956-6

目的 本研究は、中国の医学生のスマートフォン嗜癖と、それがサブヘルスや不眠症に及ぼす影響を評価することを目的とした。方法 2020年10月14日から2020年11月14日にかけて、万南医科大学Wannan Medical College の学生を対象にオンラインアンケートによる横断調査を実施した。結果 アンケートに回答した学生2741名のうち、1,447名(52.8%)がスマートフォン嗜癖を有していた。医学専門( p = 0.004 )、飲酒( p = 0.001 )、就寝中のスマートフォン使用( p = 0.000 )、うつ( p = 0.000 )、不安( p = 0.000 )がスマートフォン嗜癖と強い関連性を示した。スマートフォン嗜癖がサブヘルス( p = 0.000 )、不眠( p = 0.000)に与える影響は有意であった。結論 本調査により、医学生のスマートフォン嗜癖発見率は52.8%であった。医学の専門分野が好きでない学生、アルコールを摂取する学生、就寝中にスマートフォンを使用する学生、うつ病や不安神経症を患っている学生は、スマートフォン嗜癖検出率が高いことが分かった。医学生の不健康や不眠は、スマートフォン嗜癖と悪影響を及ぼしている。