セルビア語版スマートフォン嗜癖尺度-ショートバージョンの妥当性と信頼性

  • Nikolic, A., Bukurov, B., Kocic, I., Soldatovic, I., Mihajlovic, S., Nesic, D., Vukovic, M., Ladjevic, N., & Grujicic, S. S. (2022). The Validity and Reliability of the Serbian Version of the Smartphone Addiction Scale—Short Version. International Journal of Environmental Research and Public Health, 19(3), 1245. https://doi.org/10.3390/ijerph19031245

背景と目的 スマートフォンの利用が世界的に急増しており、スマートフォン嗜癖の可能性が研究対象として注目されている。潜在的なスマートフォン嗜癖者を特定するために、スマートフォン嗜癖を評価する尺度がいくつか開発さ れた。その中でも、スマートフォン嗜癖尺度がよく利用されている。本研究は、セルビア版SAS-SVの信頼性と妥当性を検証し、医学生におけるスマートフォン嗜癖の有病率を推定することを目的とした。材料と方法 本研究は,2018年12月に医学部3年生323名のコンビニエンスサンプルを対象に実施された。異文化適応は、自己報告型尺度の異文化適応に関する確立されたガイドラインに従って実施した。質問票の構造を検討するために、探索的因子分析を用いた。因子抽出は、バリマックス回転を用いた主成分分析により行った。また、試験・再試験信頼性については、7日以内に2回質問票を記入することとした。結果は以下の通りである。セルビア語版SAS-SVは、良好な内部整合性(Cronbach’s alpha = 0.89)とテスト・リテスト得点に対する優れた信頼性(ICC = 0.94, 95% CI = 0.92-0.96)を示していた。因子分析の結果、1因子が抽出され、分散の51.538%を説明した。さらに収束的妥当性を探るため、SAS-SVはスマートフォン使用の時間指標と相関があった。SAS-SVのカットオフ値によると、19.5%の学生は「嗜癖」とみなされ、「嗜癖ではない」学生よりも勤務日や週末にスマートフォンやソーシャルネットワークに多くの時間を費やすことが多いことが分かりました。結論 セルビア版SAS-SVは、大学生のスマートフォン嗜癖を検出するための信頼性と有効性の高い尺度である。この増え続ける公衆衛生問題をより深く理解するために、この問題に関するさらなる研究が奨励される。