コロナウイルス流行時の思春期における家族機能とスマートフォン嗜癖の関係;自尊心と孤独感の媒介役割.記述的研究

  • Zarei, S., lorestan university, Fooladvand, kh., & lorestan university. (2022). The Relationship between Family Functioning and Smartphone Addiction among Adolescents during the Coronaviruses Outbreak; the Mediating Role of Self-Esteem and Loneliness: A Descriptive Study. Journal of Rafsanjan University of Medical Sciences, 20(11), 1179–1194. https://doi.org/10.52547/jrums.20.11.1179

背景と目的 これまで、思春期の子どもにおけるスマートフォン嗜癖と家族機能が負の関係にあることが研究で検証されてきた。しかし、コロナウイルス発生時のこの関係の根底にある媒介メカニズムについてはあまり知られていない。そこで、本研究の目的は、家族機能とスマートフォン嗜癖の関係における自尊心と孤独感の媒介的役割について検討することであった。材料と方法 研究デザインは記述式とした。2019-2020年度のテヘラン14区の男子高校生という統計母集団から、総勢281名の生徒を便宜サンプリング法により抽出した。データは、家族評価ツール、UCLA孤独感尺度バージョン3、携帯電話使いすぎ尺度、ローゼンバーグ自尊心尺度を用いて収集された。データの分析には、Pearsonの相関検定と構造方程式モデリングを実施した。結果 その結果、家族機能(β=0.11、p<0.001)、自尊心(β=0.27、p<0.001)、孤独感(β=0.23、p<0.001)のスマートフォン嗜癖に対する直接効果が有意であることが明らかになった。また、家族機能とスマートフォン嗜癖の関係において、自尊心(β=-0.11、p<0.01)、孤独感(β=0.04、p<0.05 )の媒介作用が有意であることが示されました。結論 本研究により、より良い家庭の雰囲気の中で生活している青年は、自尊心が高く、孤独感が少なく、スマートフォン嗜癖になりにくいことが明らかになった。全体として、これらの知見は、青年期のインターネット嗜癖の予防や介入に重要な示唆を与えるものである。