技術受容モデルに基づく、社会的逃避がユーザーのスマートフォン嗜癖に与える影響の明確化

概要

ここ数十年、スマートフォン嗜癖が日常生活においてその重要性を訴えられている。スマートフォンによって、人々はより簡単にインターネットを利用できるようになった。また、いつでもどこでもスマートフォンを利用することができる。しかし、スマートフォン嗜癖の心理的な因果関係については、まだ明らかではな い。さらに、自尊心が低い人は、社会的補償のために、より多くの個人情報をオンラインで公開することが示されている。また、その社会的補償の原因も不明である。そこで、本研究では、技術受容モデル(TAM)に基づき、ユーザーのスマートフォン嗜癖を明らかにすることを目的とする。調査方法は、アンケート方式を採用した。スマートフォンを利用している171人の有効回答者のデータをオンラインで収集した。データ分析には、SPSS 18.0を用いた因子分析および回帰分析を採用した。回帰パス分析の結果、知覚された楽しさによって増加する知覚された逃避は、ユーザーのスマートフォン嗜癖と有意に関連することが示された。また、スマートフォンの有用性の認知の違いにより、ユーザーのスマートフォン嗜癖のパターンが異なることが示された。この結果は、知覚的有用性の増加を通じて、ユーザーのスマートフォン利用の自己管理を促進し、スマートフォン嗜癖の治癒を促すものである。