COVID-19パンデミック時のスマートフォン嗜癖リスク、テクノロジーに関連する行動・態度、心理的幸福感

  • Popescu, A.-M., Balica, R.-Ștefania, Lazăr, E., Bușu, V. O., & Vașcu, J.-E. (2022). Smartphone addiction risk, technology-related behaviors and attitudes, and psychological well-being during the COVID-19 pandemic. Frontiers in Psychology, 13, 997253. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2022.997253

概要
COVID-19パンデミックに関連する感染リスク知覚、病気への恐怖、急性ストレス、情緒不安、疲労、心理的トラウマや抑うつ症状、持続的な心理的苦痛は、スマートフォン嗜癖リスクを引き起こし、テクノロジーに関連する認知、感情、行動障害につながり、心理的幸福に影響を与える可能性がある。スマートフォン利用者の行動嗜癖は、不安症状の重症化、精神症状、抑うつ的ストレスの原因となる。2022年6月中、Web of Science、Scopus、ProQuestを対象に、"スマートフォン嗜癖+COVID-19"+"ストレス"、"不安"、"うつ"、"精神疾患"、"スクリーンタイム"、"恐怖 "などを検索ワードとした定量文献調査を実施した。2020年から2022年の間に発表された論文のみを分析したため、288論文が適格基準を満たした。タイトルが類似しているもの、所見が不明確なもの、再現性による裏付けがないもの、内容に一貫性がないものを除外し、実証的なものを中心に64本を選択した。データの可視化ツールとして、レイアウトアルゴリズム(VOSviewer)およびビブリオマッピング(Dimensions)を使用した。方法論的品質評価ツールとして、システマティックレビュー・文献レビューソフト(Distiller SR)、Mixed Methods Appraisal Tool(MMAT)、Systematic Review Data Repository(SRDR)を採用した。限界として、Web of Science、Scopus、ProQuestデータベースにインデックスされた学術誌で2020年から2022年の間に出版された論文のみを分析対象とした。また、本研究の範囲では、特定の疾患や特定の世代に罹患している弱者を対象とした資料の閲覧は進んでいない。今後、子どもや青少年におけるスマートフォンの使用や嗜癖についての分析を発展させる必要がある。そのため、今後はZ世代とα世代の間で問題となるスマートフォンの利用や嗜癖について調査する必要がある。その際、彼らの性格特性や精神病理的症状に注目する必要がある。