- Ding, Y., Huang, H., Zhang, Y., Peng, Q., Yu, J., Lu, G., Wu, H., & Chen, C. (2022). Correlations between smartphone addiction and alexithymia, attachment style, and subjective well-being: A meta-analysis. Frontiers in Psychology, 13. https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyg.2022.971735
背景
スマートフォン嗜癖(SA)は人々のQOLに影響を与える社会問題となっており、アレキシサイミア、回避的・不安的な愛着スタイル、主観的幸福感と相関があることが多く報告されている。本研究では、SAとアレキシサイミア、愛着スタイル、主観的幸福感との関連について検討することを目的とした。
方法
PRISMA(Preferred Reporting Items for Systematic Reviews and Meta-Analyses)ガイドラインに従ってメタアナリシスを実施した。以下の電子データベースを検索した。PubMed, Web of Science, Embase, PsycINFO, PsycArticles, China National Knowledge Infrastructure (CNKI), WANFANG DATA, and Chongqing VIP Information Co, Ltd.(以下,VIP)。(VIP)を使用した。Stata 16.0を使用して、全体効果の分析およびモデレーティング効果の検証を行った。
結果
110の研究が含まれ、合計96,680人が参加した。SAは,アレキシサイミア(r=0.40),アタッチメント不安(r=0.37),ネガティブ感情(r=0.31)と有意に高い正の相関を示し,愛着回避(r=0.17)とは低い正の相関であった。また、SAと主観的幸福感の間には高い負の相関があり(r = -0.33)、SAと生活満足度(r = -0.17) および肯定的感情(r = -0.18)の間には低い負の相関があった。モデレーション分析の結果、年齢がSAとポジティブな感情の関係を有意にモデレーションすることが明らかになった。SAを測定するツールは、SA、アレキシサイミア、愛着不安、主観的幸福感の間の関係を有意に調整した。一方、主観的幸福感の測定ツールは、SA、主観的幸福感、否定的感情の間の関係を有意に調整した。
結論
SAは、アレキシサイミア、愛着スタイル、主観的幸福感と密接に関連していた。今後、縦断的な研究を行うことで、両者の関係の動的な変化についてより詳しく調べることができる。