- Zhu, Tian-Min, Hui Li, Rong-Jiang Jin, Zhong Zheng, Ying Luo, Hua Ye, and Hui-Min Zhu. 2012. “Effects of Electroacupuncture Combined Psycho-Intervention on Cognitive Function and Event-Related Potentials P300 and Mismatch Negativity in Patients with Internet Addiction.” Chinese Journal of Integrative Medicine 18 (2): 146–51.
インターネット依存症患者の認知機能と事象関連電位P300およびミスマッチ否定性に対する鍼灸併用精神介入の効果
目的インターネット依存症(IA)患者において、電気鍼(EA)と精神的介入(PI)を組み合わせた包括的治療(CT)が、認知機能、事象関連電位(ERP)のP300とミスマッチネガティビティ(MMN)に及ぼす影響を観察し、治療の可能なメカニズムを予備的に探る。方法インターネット依存症の患者120名を無作為に3つのグループに分け、EA群(39名)、PI群(36名)、CT群(37名)の計112名が最終解析に至った。EAは白虎(GV20)、四仙宮(EX-HN1)、合谷(LI4)、内関(PC6)、太谿(LR3)、三陰交(SP6)の各ツボに1日おきに、PIは認知行動モードで4日おきに行い、CT群ではEAとPIの両方を行った。治療期間は40日間であった。治療の前後で,患者のIA自己評価尺度によるスコアリング,短期記憶能力,短期記憶スパン,P300とMMNの潜伏期間と振幅の変化を観察した。結果治療後、すべての群でIAスコアは有意に低下し(P<0.05)、短期記憶容量と短期記憶スパンのスコアは有意に上昇した(P<0.05)が、CT群のIAスコア低下は他の2群よりも有意であった(P<0.05)。ERP測定では、EA群ではP300潜時が低下し、その振幅が上昇し、CT群ではMMN振幅が上昇した(いずれもP<0.05)。結論 EAとPIの併用は、IA患者の認知機能を改善する可能性があり、そのメカニズムは、外部刺激に対する脳の弁別のスピードアップと、脳の情報処理時の有効なリソースの動員の強化に関連していると考えられた。