- Aarseth, Espen, Anthony M. Bean, Huub Boonen, Michelle Colder Carras, Mark Coulson, Dimitri Das, Jory Deleuze, Elza Dunkels, Johan Edman, Christopher J. Ferguson, Maria C. Haagsma, Karin Helmersson Bergmark, Zaheer Hussain, Jeroen Jansz, Daniel Kardefelt-Winther, Lawrence Kutner, Patrick Markey, Rune Kristian Lundedal Nielsen, Nicole Prause, Andrew Przybylski, Thorsten Quandt, Adriano Schimmenti, Vladan Starcevic, Gabrielle Stutman, Jan Van Looy, and Antonius J. Van Rooij, 2017. “Scholars’ Open Debate Paper on the World Health Organization ICD-11 Gaming Disorder Proposal.” Journal of Behavioral Addictions. https://doi.org/10.1556/2006.5.2016.088.
問題のあるゲーム行動についての懸念は、私たちの十分な注意に値する。しかし、これらの問題が新たな障害に帰することができる、あるいは帰すべきであるということは、はるかに明らかではないと主張する。新しいICD-11で提案されているようなゲーム障害の実証的な根拠は、根本的な問題を抱えている。我々の主な懸念は、研究基盤の質の低さ、現在の運用方法が物質使用やギャンブルの基準に傾きすぎていること、そして問題のあるゲームの症状や評価についてのコンセンサスが得られていないことである。この障害を公式化することは、たとえ提案であっても、医学的、科学的、公衆衛生的、社会的、人権的にマイナスの影響があり、考慮されるべきである。特に懸念されるのは、ビデオゲームの害をめぐるモラル・パニックである。それらは、特に子供や青年に対して、医学界での診断の適用を早めることや、豊富な偽陽性のケースを治療することにつながるかもしれない。第二に、研究は正常と病的の境界を探るものではなく、確認的なアプローチに固定されてしまう。第三に、健康な大多数のゲーマーが悪影響を受けることになる。ICD-11にゲーミング障害の診断名を早々に入れることは、通常の健康的な生活の一部としてビデオゲームをしている何百万人もの子供たちに大きな汚名を着せることになると考えている。現時点では、正式な診断名やカテゴリーを提案することは時期尚早である。公衆衛生資源の無駄遣いを避けるためにも、世界中の健全なビデオゲーマーに害を与えないためにも、ゲーム障害のICD-11提案は削除されるべきである。