マレーシアの若年層におけるスマートフォン・アディクション・インベントリーの心理測定学的特性の評価と新しい短形式の開発

  • Tan, C.-S., Tee, X.-Y., Rahim, N. A. B. A., Siah, Y.-H., & Siah, P.-C. (2022). Assessing the Psychometric Properties of the Smartphone Addiction Inventory and Development of a New Short-Form Among Young Adults in Malaysia. International Journal of Mental Health and Addiction. https://doi.org/10.1007/s11469-021-00721-w

26項目のSmartphone Addiction Inventory with four factors(SPAI; Lin et al., PLoS One, 9 (6), e98312, 2014 )は、スマートフォン嗜癖の測定法として有用である。しかし、いくつかの研究では、それを使用する際に文化的な違いが見られるため、代わりに24項目からなる5因子モデル(5F-SPAI)が支持されている。さらに、SPAIがマレーシアの集団に適用できるかどうかは不明である。本研究では、マレーシアの文脈におけるSPAIの因子構造と心理測定特性を検討した。学部生308名の回答に対して確証的因子分析を行った結果、4因子モデルよりも5因子モデルが支持された。さらに、本研究では、探索的に、10項目からなる新しい5因子SPAI短形式(5F-SPAI-SF)を発見し、テストした。興味深いことに、5F-SPAI-SFは、以前に開発された4因子の短形式を含む他のすべての競合する因子解と比較して、優れていることが判明した。また、5F-SPAIと5F-SPAI-SFは十分な内的一貫性を持ち、床効果や天井効果を示さないことが示された。また、5F-SPAIと5F-SPAI-SFはともに許容できる収束的妥当性を有すると考えられる。さらに、5F-SPAI-SFは良好な判別妥当性を示したが、5F-SPAIについては結果が分かれた。今回の結果から、5因子解が望ましいが、マレーシアの若年成人には適用できない項目もあることが示唆された。5F-SPAI-SFは、今後の研究者が検討すべき潜在的な因子解である。