サウジアラビアの医学生におけるインターネット嗜癖と睡眠の質の関連性

  • Hammad, M. A., Alyami, M. H. F., & Awed, H. S. (2024). The association between internet addiction and sleep quality among medical students in Saudi Arabia. Annals of Medicine, 56(1), 2307502. https://doi.org/10.1080/07853890.2024.2307502

背景 睡眠は人間の基本的な欲求のひとつであり、あらゆる年齢層で生活の質を高く保ち、精神的・肉体的な健康を維持するために不可欠である。睡眠の質の低下は、過度のインターネット利用を含む否定的な生活習慣に起因することが多い。したがって、サウジアラビアの青少年におけるインターネットゲーム障害の有病率を明らかにし、インターネット嗜癖レベルと睡眠の質との関係を検討することは重要である。

方法 サウジアラビア南部地域の医学生338名(平均年齢21.2歳、標準偏差3.29歳)からデータを収集した。参加者は、インターネット嗜癖テスト(IAT)とピッツバーグ睡眠の質指数(PSQI)からなるオンライン質問票に回答した。データ分析には、反復、カイ二乗検定、ピアソン相関係数、ANOVAを用いた。

結果 その結果、参加者の21%が重度のインターネット嗜癖を示し、31%が中等度のインターネット嗜癖を示した。さらに、睡眠の質とインターネット嗜癖の重症度の間には正の相関があることが示された。睡眠の質の症状は、人口統計学的変数をコントロールした後でも、インターネット嗜癖スコアの分散の75%を説明した。さらに二変量解析を行ったところ、毎日6時間以上オンラインを利用する人ほど、睡眠の質の低下症状を経験しやすく、インターネット嗜癖の重症度が高いことが明らかになった。さらに、男性は女性に比べてインターネット嗜癖を発症しやすかった。さらに、インターネット嗜癖のある学生は学業成績が低い傾向があった。

結論 これらの知見は、探索的ではあるが、医学部学生のインターネット嗜癖を緩和し、睡眠の質を高めるための潜在的な介入、戦略、プログラムに関する貴重な洞察を提供するものである。