大学生におけるインターネットゲーム障害の危険因子としての衝動性と攻撃性

  • Hammad, M. A., & AL-shahrani, H. F. (2024). Impulsivity and aggression as risk factors for internet gaming disorder among university students. Scientific Reports, 14(1), 3712. https://doi.org/10.1038/s41598-024-53807-5

インターネットゲーム嗜癖は、特に若年層において世界的な問題となっている。他の嗜癖と類似した特徴を示すインターネットゲーム障害(IGD)は、精神衛生上の有害な転帰と関連している。依存行動の危険因子として特定されている衝動性や攻撃性とIGDとの関連は、学生集団では比較的研究が進んでいない。今回のサンプルは、サウジアラビアのナジュラン大学の大学生350人(年齢21.30歳、SD年齢4.96歳)で、インターネットゲーム障害尺度ショートフォーム(IGDS9-SF)、バス・ペリー攻撃性質問票ショートフォーム、バラット衝動性尺度(BIS-15)を含むオンライン質問票に回答した。その結果、衝動性と攻撃性はIGDの重症度と正の関連を示し、両性格特性はIGD得点の分散の34.6%を説明した。さらに二変量解析の結果、インターネットゲームに7時間以上費やす人は、高い衝動性と攻撃性を示す可能性が高く、IGDの重症度が相対的に高いことが示唆された。これらの結果から、これらの性格特性を持つ人は、インターネットゲームへの嗜癖を発症しやすい可能性が示唆された。これらの知見は、今後のより確固とした研究で確認される必要があるが、この探索的研究は、若年層におけるIGDを予防するための潜在的プログラムに対する洞察を提供するものである。