感情知性とゲーム障害症状: 系統的レビューとメタ分析

  • Gisbert-Pérez, J., Badenes-Ribera, L., & Martí-Vilar, M. (2024). Emotional Intelligence and Gaming Disorder Symptomatology: A Systematic Review and Meta-Analysis. Adolescent Research Review. https://doi.org/10.1007/s40894-024-00233-3

インターネットゲーム障害の有病率の増加により、多くの嗜癖と負の相関を持つ感情知能を含め、その発症に関連する因子を特定することに関心が集まっている。本研究では、感情知能とインターネットゲーム障害の症状との関連について、叙述的および定量的な統合を行うことを目的とした。4つの電子データベースのオンライン検索と追加の手動検索により、包含基準を満たす49の研究が同定され、54の独立標本(N = 43,289)と合計166の相関係数が得られた。選択された研究は、感情知能の異なる定義(すなわち、感情調節、社会的感情的能力、能力、特性)を用いていた。ランダム効果モデルを用いて、感情的知能とインターネットゲーム障害の症状との相関係数を推定した。その結果、感情知能のどの指標とインターネットゲーム障害の症状との間にも、小規模から中等度の負の関連があることが明らかになった。しかし、方法論的な質、研究デザイン、地理的な場所、感情的知能を評価する手段など、その研究に関わるさまざまな特徴が、両変数間の関連を変化させる可能性がある。要するに、感情調節や社会的能力の欠陥は、インターネットゲーム障害を発症する危険因子となりうるのである。